毛細血管拡張症を保険適用で治療できる?条件や料金を解説
「毛細血管拡張症は保険適用内で治療できる?」
「保険診療と自由診療に違いがあるのか知りたい」
「毛細血管拡張症の治療費の相場が知りたい」
このような疑問やお悩みをお持ちではないでしょうか。
結論から言うと、毛細血管拡張症は保険適用で治療ができますが、細かい条件が設定されています。
治療を行う際は、自分のニーズに合わせて、保険診療か自由診療のどちらかを選択することが大切です。
本記事では、毛細血管拡張症の治療費や治療期間について詳しく解説します。
保険適用と保険適用外のケースをそれぞれ紹介するので、治療を検討している方は参考にしてください。
毛細血管拡張症の治療方法
毛細血管拡張症は自然に治癒することはないため、赤み(ヘモグロビン色素)に反応するレーザーを用いて治療します。
赤みの原因となっている毛細血管を破壊したり収縮させることで、効率よく赤みを改善できます。
1度のレーザー照射で完全に消えることはほとんどないため、複数回の照射が必要です。
当院では、「VビームPrima」という、厚生労働省が認可した安全性の高いレーザー機器を用いて治療します。
Vビームは、595nm(ナノメートル)の波長で、ヘモグロビンに吸収されやすい色素レーザーです。
赤みの原因となっている箇所に効率よくアプローチでき、周囲の正常な組織を傷つけることはほとんどありません。
冷却システムも装備されているため、肌へのダメージや痛みが少ないことも特徴です。
輪ゴムで弾かれる程度の痛みで、基本的に傷跡も残りません。
ただし、レーザー照射直後に過剰な日焼けをしたり、肌を強く擦ったりすると色素沈着を起こしやすくなるため注意しましょう。
詳細:顔の赤みの治療は大阪梅田形成外科クリニック|毛細血管拡張症
詳細:医療機器の紹介|大阪梅田クリニック あざレーザー治療サイト
毛細血管拡張症は条件によって保険適用となる
Vビームによる毛細血管拡張症の治療は、保険適用が認められています。
毛細血管拡張症を含め、以下の3つの症状は保険適用でVビーム治療ができます。
症状 | 詳細 |
---|---|
毛細血管拡張症 | ・小鼻や頬などに出現する網目状の赤み ・子どもにも大人にも現れる ・自然に消えることはない |
単純性血管腫 | ・生まれつきある赤いあざ ・皮膚の薄い子どもの方が治療効果は高い ・自然に消えることはない |
乳児血管腫(いちご状血管腫) | ・生後間もなくできるいちご状のあざ ・斑点状のケースもある ・成長とともに薄くなる可能性もあるが、皮膚の薄い子どもの方が治療効果は高い |
上記3つの症状が当てはまると医師に診断された場合、「3割負担」で治療を受けられるケースがほとんどです。
また、居住地によって異なりますが、高校生以下の場合は公費負担(医療費助成制度)で治療を受けられるケースもあります。
裏を返せば、上記の症状以外は保険が適用できないことがあります。
中年女性に多く見られる「酒さ」による「赤ら顔」は、毛細血管拡張症に症状が似ていますが保険適用外となります。
ただし、これは「Vビーム治療」に限った話で、塗り薬であれば保険適用で治療可能です。
詳細:Vビームプリマについて|顔の赤み・あざ・ニキビ跡等のレーザー治療は大阪梅田形成外科クリニック
Vビーム治療が保険適用になるケース
毛細血管拡張症のVビーム治療を、保険適用で受けるためには以下の条件を満たしていなければいけません。
- 保険適用の対象となる症状として医師に診断される
- 厚生労働省で認可されている薬/機器のみを治療に使用する
- 定められた治療間隔で施術を受ける
保険適用で治療するメリットは、もちろん治療費の負担額が少なくなることです。
ただし、保険が適用される条件に当てはまるかどうかは、診断をした医師の判断により決まりますので、保険適用できると決めつけて予定を立てる前に、まずは医師に相談しましょう。
Vビーム治療が保険適用外になるケース
毛細血管拡張症と診断されても、Vビーム治療が保険適用外になるケースもあります。
保険適用外になる条件は以下のとおりです。
- 保険適用外となる薬/機器を使用する
- 治療間隔を自由に設定して治療を受ける
保険適用外の場合、保険適用に比べて費用は高くなりますが、自身の希望に沿った治療が可能です。
先述した保険適用・保険適用外になる条件を踏まえ、どちらで治療を進めていくのか検討しましょう。
保険適用がおすすめの方 | 保険適用外がおすすめの方 |
---|---|
・保険適用外で治療する場合と比べて治療期間は長くなっても、できるだけ治療費を抑えたい | ・治療費が高くても、できるだけ短い期間で治療を終わらせたい ・保険適用外でも自分に合っている薬なら積極的に使用したい |
毛細血管拡張症の治療費の相場
毛細血管拡張症の治療費の相場は以下のとおりです。
保険適用の場合
保険適用でVビーム治療を受ける場合、治療費は国で定められているためクリニックごとに料金が変わることはありません。
Vビームには、Vビーム2やVビームPrimaなどさまざまな種類がありますが、機械によって料金が変わることもないので安心してください。
保険適用のVビームの料金は以下のとおりです。
照射面積(㎠) | 3割負担の場合 | 1割負担の場合 |
---|---|---|
10㎠以下 | 8,140円 | 2,720円 |
20㎠以下 | 9,640円 | 3,220円 |
30㎠以下 | 11,140円 | 3,720円 |
40㎠以下 | 12,640円 | 4,220円 |
引用:厚生労働省保険局医療課『令和6年度診療報酬改定の概要』※2024年6月時点
3割負担の場合、10㎠ごとに1,500円加算されていき、上限は180㎠で33,640円です。
1割負担の場合、10㎠ごとに500円加算されていき、上限は180㎠で11,220円です。
表からもわかるように、レーザーを照射する面積によって費用が異なります。
保険適用の上限は180㎠ですが、毛細血管拡張症は180㎠を超えることはほとんどありません。
保険適用外の場合
保険適用外(自由診療)の場合、クリニックによって料金設定に差があります。
照射範囲だけではなく、使用しているVビームの機器によって料金が変わるケースもあります。
保険適用の料金と比較して治療費は高くなりますが、保険適用外の方が治療の自由度が高いことが特徴です。
症状や治療間隔など、条約や制限に縛られない治療ができます。
自由診療を検討している場合、どのような基準で料金が設定されているのか事前に確認し、相場感や他院の費用感を把握した上で検討することがおすすめです。
毛細血管拡張症の治療回数の目安
毛細血管拡張症のVビームの治療は、通常5~10回程度で終わります。
保険適用で治療をする場合、3ヶ月以上間隔を空けなければいけません。
そのため、1年3ヶ月(5回照射)~2年5ヶ月(10回照射)程度が治療期間の目安となります。
一方で、自由診療(保険適用外)であれば、治療間隔を短くすることができます。
ただし、2週間から1ヶ月程度間隔を空けて照射するのが一般的です。
自由診療の場合の治療期間は、約2ヶ月半(5回照射)~5カ月(10回照射)程度が目安です。
なお、保険適用・保険適用外どちらも、レーザーの照射回数の制限はありません。
施術の時間は、レーザーを照射する範囲にもよりますが10分程度です。
また、治療効果には個人差があることも覚えておきましょう。
まとめ
毛細血管拡張症のVビーム治療は、条件を満たしていれば保険適用内での治療が可能です。
ただし、レーザーを照射できる間隔は3ヶ月に1回となります。
同じVビーム治療でも、できるだけ早く治療を終わらせたい方は、自由診療を検討してもよいでしょう。
自身のニーズに合っている治療方法を選択することをおすすめします。
当院では、初めての方には丁寧なカウンセリングを行い、症状や希望を詳しく伺っています。
患者様の症状やニーズに沿った治療を提案しておりますので、毛細血管拡張症でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
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