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【ドクターブログ】赤ちゃんのおでこにできるあざの種類、治療について

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ふと気が付いたとき、お子さんのおでこにあざができていたらとても心配になりますよね。 このページでは、 ・赤ちゃんのおでこにできるあざについて ・治療方法 などを解説していきます。

 

少しでもお力になれれば幸いです。

 

赤ちゃんのおでこに出来るあざの種類

赤ちゃんのおでこにあざがあったら… まずそれは何色のあざでしょうか。

 

茶色で盛り上がりがなければ扁平母斑の可能性が高いです。 ▼扁平母斑について

 

色が少し黒っぽければ、ほくろかもしれません。

 

赤色で盛り上がりがあれば乳児血管腫(イチゴ状血管腫)の可能性が高く、盛り上がりがなければ単純性血管腫の可能性があります。 ▼乳児血管腫(イチゴ状血管腫)について

 

青色で顔の片側の広範囲にあれば太田母斑の可能性が高いです。 一部分ですと異所性蒙古斑かもしれません。 ▼太田母斑について ▼異所性蒙古斑について

 

おでこに出来るあざはたくさんありますが、なかでも今回は単純性血管腫について説明していきます。

 

単純性血管腫について

単純性血管腫は、盛り上がりのない赤あざで、生まれた時から存在し、自然に消えることはありません。 成長とともに徐々に濃く、赤黒くなっていき、30-40代頃になるとぼこぼこと肥厚し、腫瘤を形成するようになります。

 

単純性血管腫は体のどの部分にも出現しうるあざですが、顔の片側のおでこから頬部にかけて広範囲に単純性血管腫が存在する場合は、Sturge-Weber症候群という病気の可能性を考えなければいけません。 Sturge-Weber症候群はてんかん発作などの脳神経症状や緑内障などの眼症状を伴うことがあるため、早期の診断が重要です。

 

皮膚症状に対してはレーザー治療を行いますが、小児科や眼科とも連携して診療を行う必要があります。

 

単純性血管腫ができてしまう原因

単純性血管腫は、毛細血管という細く小さな血管の奇形により生じ、顕微鏡であざの部位の組織をみてみると、表皮の下の真皮という場所で毛細血管が拡張しているのがわかります。 拡張した血管の中にはたくさんの赤血球が存在していますので、それにより赤あざとして見えます。 遺伝性はなく、妊娠中の出来事なども全く関係ありません。

 

単純性血管腫の治療法

単純性血管腫はレーザーで薄くすることが可能です。 幼少期に治療を行う方が治療効果が高いため、早期に治療を開始することをお勧めします。

 

単純性血管腫はゆっくりですが進行性していく疾患なので、治療により一旦薄くなっても再発することが多いです。 再発すれば再度レーザー照射を行い、根気よく治療を行っていかなければなりません。

 

当院ではVbeam Primaという最新式のレーザーを用いて治療しており、保険適応で治療が可能です。 レーザーを照射する際は、痛みを軽減するためクリームやテープなどの表面麻酔を行います。

 

照射後は紫斑と言って内出血のような紫色になり少し腫れた感じがあるかもしれませんが、1-2週間ほどで落ち着いていきます。 照射の当日からシャワー浴が可能です。基本的には3カ月に1回の治療を行っています。

 

Vビームプリマとは?

Vビームプリマとは従来の色素レーザー機器と比べてお肌への負担が最小限にできる最新機器です。 冷却装置もあるため痛みもほとんどなく施術ができます。

 

スポットサイズが3㎜~15㎜まであるため、以前の機器よりも広範囲にレーザーがあてられるようになり、治療時間が短くなりました。 この治療は保険が適用されます。また大阪市の助成金の適用を受けることにで、より負担を減らしての治療が可能となります。詳しくは医師までご相談ください。

 

クリニックに行くべきタイミング

単純性血管腫は乳児期に治療を開始した方が治療効果が高いため、早期の受診をお勧めします。 先ほど述べたように少しずつ進行していく病気ですので、進行を抑えるため定期的にレーザー治療を行う必要があります。

 

また、Sturge-Weber症候群の場合、早期の診断が重要ですので、赤ちゃんのおでこに広範囲の赤あざがある場合は、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。 単純性血管腫は大人になってからでも治療可能ですが、肥厚してからではなかなかきれいにするのは難しいため、気になっている方は早めの受診をお勧めします。

 

医師からのメッセージ

赤ちゃんのおでこにできるあざには様々な種類があります。 あざにより自然消退するもの、レーザー治療により消えやすいもの、消えにくいものがあります。

 

赤ちゃんの時に治療を開始するべきか、大人になってから治療してもきれいになるのかという点も悩まれるポイントかと思います。 当院を受診された方には、あざの自然経過、治療法、治療経過など丁寧にご説明し、親御さんの意見も尊重しながら治療計画を立ていくように心がけておりますので、悩まれている場合は気軽にご相談ください。

 

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