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苺状血管腫は何人に1人がなるのか | 気になる原因や治療方法を解説

コラム
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苺状血管腫(乳児血管腫)とは

苺状血管腫とは、乳児血管腫とも呼ばれる赤あざの一種です。苺状血管腫の概要について以下を解説します。

 

  • 苺状血管腫は何人に1人がなるのかどのような症状があるのか
  • 苺状血管腫になる原因
  • 発生からの経過

 

苺状血管腫は何人に1人がなるのか

苺状血管腫になる乳児の割合は、0.8〜1.7 %程度です。男女の比率は1:3で女性に多く見られます。
また、血縁のある家族内での発生はあまりありません。部位別には頭頸部(脳と目を除く首から上)が60%と最も多く、次いで体幹部が25%、四肢で15%発生しています。

 

どのような症状があるのか

苺状血管腫の大きさは小さいものが数mmで、大きくなると10cmを超える場合があります。色は赤色で、あざの部分が周囲の皮膚より盛り上がっていることが特徴です。形はさまざまで、盛り上がった患部が苺のように見えることから苺状血管腫と呼ばれています。頭頸部に最も多く発生し、身体中どこにでもできる良性の腫瘍です。1ヶ所にできる場合がほとんどですが、複数発生することもあり、この場合には、ごくまれに内臓にも発生していることがあります。

苺状血管腫になる原因

苺状血管腫は、未熟な毛細血管が異常に増殖することで発生します。多種多様な仮説が出ているものの、なぜこのように血管が増殖してしまうのかについては、わかっていません。

発生からの経過

苺状血管腫は生後2〜3週間の間に発生することが多く、遅い場合でも生後3ヵ月くらいまでに発生します。生まれつき発生していることはありません。生後半年〜1年くらいの間は増殖期と呼ばれ、この期間に急速に増大し、最大化します。
その後は消退期と呼ばれ、徐々に縮小し、消失するのが一般的な経過です。縮小期間はさまざまで、7歳〜10歳くらいの間で消失します。これ以降の期間で縮小することはほとんどありません。
縮小期間を経てあざが消えても盛り上がった皮膚の部分がたるみとなる場合があり、見た目の問題に影響することもあります。

苺状血管腫を治療したい

苺状血管腫の治療について以下を解説します。

 

  • 治療が必要なケース
  • 苺状血管腫の治療方法
  • 治療した後に再発の可能性はあるのか

 

治療が必要なケース

苺状血管腫は自然治癒することが多いため、治療が不要な場合があります。しかし、発生箇所により身体機能に影響を及ぼす場合や、整容上の問題があるときには治療が必要です。
まぶたや口、鼻の周辺に発生した場合には視力障害や摂食障害、気道閉塞などの障害をもたらすことがあります。また耳や唇、肛門などでは患部が擦れることで潰瘍化し、出血や感染などを引き起こす場合があります。
苺状血管腫が体の数カ所にできた場合には、内臓にも発生している可能性があるため診察が必要です。また、血管腫の盛り上がりが大きい場合や、顔などの目立つ箇所に発生した際には見た目の問題があります。この場合、特に幼児期においては精神的な影響もあるため治療することがあります。

苺状血管腫の治療方法

一般的な治療方法はレーザー治療があり、専用機器のレーザーを患部に照射することで、増殖した毛細血管を少しずつ閉塞させていく方法です。レーザー治療は副作用もほとんどなく、部位にもよりますが比較的高い治療効果を期待できます。
他に内服薬による治療方法があり、ヘマンジオルシロップを使用します。ヘマンジオルシロップは、2016年より厚生労働省に承認された内服薬です。内服することで血管腫の増殖抑制や、縮小を早める効果が期待できます。ヘマンジオルシロップは高血圧症や不整脈などの心臓疾患に使用されていたβブロッカーが有効成分です。
このため副作用について理解し、使用の際には十分な診察をするなど、医療機関との連携が不可欠となります。
苺状血管腫は、自然に消失することも多いため、以前は緊急性がなければ自然退縮を待ち、経過観察することもありました。ただし、患部の盛り上がりが大きい場合には、跡が残る恐れがあるため治療する方が増えています。

治療した後に再発の可能性はあるのか

苺状血管腫では、治療を中断した場合に再発する可能性があります。見た目では、治ったようでも、再び患部が盛り上がってくる場合があります。
このため、もう大丈夫と思っても保護者の判断で治療を中断しないよう注意が必要です。定期的な診察を受け、あくまで医師の指示に従うようにしましょう。

当院でのレーザー治療について

当院ではVビームプリマを使用した治療をしています。Vビームプリマは、レーザー照射直前に冷却ガスを噴出することで、表皮を熱損傷から守る機能のついたレーザー機器です。

赤みや痛みの副作用や火傷などの合併症を抑え、短時間で施術できるため赤ちゃんでも安心して治療できます。

施術時間は1〜10分程度です。施術時にはゴムで弾かれたような痛みを感じることがありますが、強い痛みはありません。場合により麻酔も使用可能です。

赤ちゃんの治療は保険適用となるため、0〜3割負担での治療ができます。

費用の目安は以下の通りです。

 

費用の目安
面積 10cm2 11〜20cm2まで 21〜30cm2まで 31〜40cm2まで
費用 21,700円
(1割負担:2,170円/
3割負担:6,510円)
26,700円
(1割負担:2,670円/
3割負担:8,010円)
31,700円
(1割負担:3,170円/
3割負担:9,510円)
36,700円
(1割負担:3,670円/
3割負担:11,010円)

※10cm2ごとに5,000円が加算されます。上限は106,700円です。

 

苺状血管腫以外での赤あざの種類と見分け方

苺状血管腫以外の、赤ちゃんにできる代表的な赤あざの種類と見分け方は以下の通りです。なお、体をぶつけたことによるあざは、血管腫とは全く別の症状です。

単純性血管腫

単純性血管腫は、毛細血管の変形・増殖などにより発生する赤あざの一種です。生まれた時からできていて、消えることはほとんどありません。成長につれあざが広がったり盛り上がったりすることがあります。
色は赤色や暗赤色、ピンク色でワイン色に近いことから「ポートワイン母斑」と呼ばれることもあります。あざの部分とその周辺皮膚の境界線ははっきりしており、おうとつが無く平坦です。

ウンナ母斑

ウンナ母斑は淡い赤色の赤あざです。頭部からうなじにかけて発生することが特徴で、生まれつきできています。あざと周辺皮膚の境目ははっきりしていません。
苺状血管腫とは違い、平坦なあざです。多くは3歳くらいまでに自然消滅しますが、色の濃い場合は大人になってからも残ることがあります。この場合はレーザーで治療可能です。

サーモンパッチ

サーモンパッチは「正中部母斑」とも呼ばれ、眉間やおでこ、まぶた、人中など顔の真ん中にできる赤あざです。淡い赤色で、あざと周辺皮膚の境目は、はっきりしていません。でこぼこの無い平坦なあざであるため苺状血管腫とは見分けがつきます。
サーモンパッチは生後すぐに現れ、1〜1歳半までの間で自然に薄くなり消えていく場合がほとんどです。

心配な場合はクリニックで診察を

苺状血管腫は自然治癒する場合が多く、これまでは治療しないこともありました。しかし発生箇所により身体機能に影響を及ぼす場合や、目立つ箇所など見た目に問題がある時には治療が必要です。
あざにはいくつも種類があるため、自己判別が難しい場合もあります。正しい判断のためにも一度クリニックで診察することがおすすめです。当院では、皮膚科専門医形成外科専門医レーザーによるあざの治療をします。レーザー治療は痛みもほとんど無く短時間で済み、日帰り治療にも対応可能です。血管腫全般の治療においては、ぜひ当院にお任せください。

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