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茶色いあざが生まれつきできるのはなぜ?原因や治療法を解説

コラム
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生まれたばかりの赤ちゃんに生まれつきの茶色いあざがあってどうすればよいか悩んでいる方に向けて、茶色いあざの病名、原因、診断、治療法、レーザー治療に期待される効果を解説します。記事を読めば、茶色いあざの病名がわかり、どのように対処すればよいかわかります。

 

茶色いあざは扁平母斑

生まれつき、または生後できる茶色いあざは扁平母斑といい、健常人の10%にみられます。体中の表面にでき、形状は平坦で、大きさは米粒大のものから拳の大きさを超えるものまでさまざまです。
海外では扁平母斑をカフェオレ斑と呼びますが、日本では、レックリングハウゼン病(神経線維腫症Ⅰ型)などの病気が影響している場合には「カフェオレ斑」、基礎疾患がともなわないものを「扁平母斑」と呼んでいます。
中高生になってから出現する場合は遅発性扁平母斑と呼ばれます。なかでも、思春期以降の男子に多く、肩の周囲や胸の前側で毛をともなうものをベッカー母斑と呼びます。扁平母斑は、薄くなることはなく、自然消滅はしません。

 

扁平母斑と似ている表皮母斑との違い

表皮母斑も茶あざですが、扁平母斑とは形状が異なります。扁平母斑は平坦ですが、表皮母斑は膨らんでいます。
表皮母斑は生後すぐにみられる表皮の過形成によるあざで、1,000人に1人の発生頻度です。白や淡紅色の、表面がざらざらとしており、頚部、体、手足にできて帯状に細く広がります。
表皮母斑には以下の3つの種類があります。

 

● 限局型:あざがかたまっており、単発またはさまざまな場所に多発する。
● 広範型:四肢や体に線状に並ぶ。
● 炎症型:あざは硬く、淡紅色である。線状に配列し強いかゆみをともなう。

 

自然に消退することはなく、悪性化することも基本的にはありません。ただし、ごくまれに思春期以降に良性または悪性の続発性腫瘍を発症することがあります。まれにその他の臓器に合併症を引き起こしたりすることもあるので注意が必要です。
扁平母斑と表皮母斑の鑑別は難しいので、病院を受診して専門医にみてもらうようにしましょう。

 

扁平母斑の原因

発生する原因は、メラニン(皮膚や毛髪、瞳の色を構成する黒色の色素)が増えてしまうことです。表皮の一番下の基底層にあるメラノサイトは、メラニンを作ります。メラノサイトの異常が原因で、皮膚の一部が茶色に見えると考えられています。ただし、メラノサイトが活性化する原因は明確になっていません。
遅発性の扁平母斑は、外傷が原因で起こることはなく、外傷が原因のあざは、外傷性色素沈着といいます。遺伝子の異常で発症するレックリングハウゼン病(神経線維腫症Ⅰ型)やマッキューン・オルブライト症候群にともなってあざが発症することもあります。

 

扁平母斑の診断

見た目からわかるカフェオレのような色調、形状などから診断を実施します。あざが6個以上多発している場合には、レックリングハウゼン病が疑われます。レックリングハウゼン病の場合には、生まれたときよりもあざが増えていくことが多く、思春期になると皮膚が少し盛り上がるという点が特徴の1つです。
また、レックリングハウゼン病の場合にはあざが増えたり、消えたりする可能性があるため、定期的に病院を受診する必要があります。

 

扁平母斑の治療

悪性化することはなく、治療は見た目を良くすることにあります。ただし、成長するにつれて薄くなることはありますが、自然に消えることはありません。治療法は、レーザー治療、皮膚凍結療法、削皮術の3つです。
レックリングハウゼン病などの病気によるあざの場合の治療法はいまだ確立されていません。

 

1.レーザー治療

早い段階で治療をすると効果がみられるので、0歳から治療をすすめるクリニックも多いです。治療は麻酔クリームを塗ってからレーザーを当てていきます。あざの範囲が広く、広範囲に当てる場合は全身麻酔をするので、入院での治療が必要です。当てた際には輪ゴムで弾いたような痛みを感じます。1回の治療で消失する場合もありますが、残った場合には追加で治療を実施します。
ただし、レーザーには合併症があり、色素沈着、色素脱失、瘢痕形成などを生じる可能性がある点には注意が必要です。レーザーの合併症で色素沈着が起こると、元の色に戻るのに1年以上かかります。皮膚の一部分にのみテスト照射をし、効果や合併症の有無を確認してから再度照射をするかを判断しましょう。
また、扁平母斑は保険治療範囲の上限2回では完全に取り除くのは困難といわれています。そのため、3回以上の自費診療での治療がおすすめです。

 

2.皮膚凍結療法

ドライアイスや液体窒素スプレーで皮膚表面を凍らし、その部分の細胞を壊死させて除去する治療法です。レーザー療法とほぼ同じ治療効果がありますが、瘢痕などの副作用が多く、この点でレーザー治療より劣ります。

 

3.削皮術

皮膚表面を削ってあざをとる方法です。皮膚凍結療法と同様に、レーザー療法とほぼ同じ治療効果はありますが、瘢痕などの副作用が多いといわれています。そのため、副作用の点でレーザー治療より劣ります。

 

レーザー治療により期待される効果

レーザーはすべての方に有効ではありません。成人の先天性の扁平母斑にレーザーが効くのはまれで、再発の可能性が高く、なかには濃くなってしまう方もいます。
しかし、1歳までに治療をすれば消失あるいは薄くなりやすいため、皮膚が薄い0歳からレーザー治療を実施する病院が増えつつあります。生まれつきあざがあって、早期に治療したい方は、赤ちゃんのうちに早めに専門医に相談するのがおすすめです。

 

扁平母斑と診断された場合の注意点

扁平母斑と診断された際の注意点を紹介します。

 

1.放置しないで鑑別診断をしてもらう

生まれつき茶あざがたくさんある場合には、レックリングハウゼン病の疑いがあります。早期発見するために、皮膚科や小児科を受診して鑑別診断してもらうと安心です。
また、あざを放置すると、レックリングハウゼン病やマッキューン・オルブライト症候群のような病気が隠れている可能性もあるため、自然に治癒するだろうと自己判断せずに、専門の医療機関に相談して、鑑別診断をしてもらうようにしましょう。

 

2.定期的に病院を受診する

生まれつきあざがある場合には、定期的に皮膚科や小児科を受診し、経過観察を要する場合があります。早めの受診をすることによって早期発見につながり治療可能です。

 

まとめ

生まれつきの茶色いあざは、扁平母斑であり、レーザーで治療が可能です。ただし、遺伝子異常が原因であざを発症している可能性もあるため、鑑別診断をしておく必要があります。レーザー治療は赤ちゃんからでも可能なので、早めにご相談ください。

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