老人性血管腫は自然に消える?治療方法を徹底解説
老人性血管腫とみられる「赤いほくろ」ができた場合、どうすればよいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
一般的に老人性血管腫は、放置していても問題ないといわれていますが、見た目が気になる場所にできてしまった場合、治療を望む方も少なくありません。また、別の病気の可能性もあるので、注意が必要です。
本記事では、老人性血管腫の気になる治療方法や治療費用、治療期間などを解説します。
老人性血管腫とは?
老人性血管腫とは、「チェリースポット」とも呼ばれる「赤いほくろ」のことです。一般的な「ほくろ」と同様、全身にできる良性の腫瘍なので、放置していても健康上の問題はありません。
好発部位は、顔や胸元・背中・腕などです。大きさは、数ミリ~豆粒程度のものが一般的で、形は平坦だったり盛り上がっていたりと、人によってさまざまです。目立つ場所にできてしまった場合、治療をする方も多い症状です。痛みや痒みは伴わないので、日常生活に支障をきたすことはありません。そのため、「気付いたらできていた」というケースが多い血管腫です。
また、「老人性」という名前が付けられていますが、これは年齢を示唆しているわけではありません。20代でも出現することもあり、男女問わず若い世代でも発症する可能性は十分に考えられます。
また、赤いほくろは老人性血管腫ではなく、別の病変の可能性も考えられるため、気付いた時点で専門医に相談することをおすすめします。
老人性血管腫の原因
老人性血管腫の原因は、はっきりと解明されていません。
好発箇所から考えて紫外線の影響、また、加齢とともに増えていくので老化も関係しているともいわれています。生活習慣の乱れやホルモンバランスの影響、遺伝子の要因など、考えられる原因はさまざまです。
老人性血管腫は自然に消える?
結論からいうと、老人性血管腫は自然に消えることはありません。治療をしない限り、残り続けます。
専門医を受診し、老人性血管腫と診断された場合、治療するか否かは、本人の判断に委ねられています。先ほど解説した通り、良性腫瘍のため放置していても健康上の問題はないからです。しかし、見た目が気になるなど、日常生活に支障をきたす場合は、前向きに治療を検討することをおすすめします。
老人性血管腫の治療について
老人性血管腫には、いくつかの治療方法があります。治療方法は、医師と相談の上、自分に合った治療方法を決めましょう。
老人性血管腫の治療方法や治療費、治療期間などを項目ごとに解説します。
老人性血管腫の治療方法
老人性血管腫は、内服薬や外用薬での治療はできないため、血管腫に直接アプローチする治療になります。その治療方法は、大きく分けて3種類あります。
■レーザー治療
ヘモグロビン(赤血球)に反応するレーザーを用いた治療方法です。「赤み」に反応するので、血管腫の治療に最適といわれています。広範囲に多発している老人性血管腫でも、安心して治療に臨めます。周辺の肌を傷つけることなく、血管腫のみにアプローチできるのが特徴です。
治療の際は、輪ゴムで弾かれたような痛みを伴うことがあります。しかし、麻酔クリームなどで痛みを軽減することも可能です。
レーザーの治療後は、腫れや内出血などの副作用が起きる可能性があります。個人差がありますが、2~4週間程度で目立たなくなり、自然に消えてなくなります。
まれに、色素沈着を起こす可能性も考えられるので、治療の際は注意しなければいけません。これは「戻りシミ」とも呼ばれており、3~6ヶ月程度で自然に消えてなくなります。
しかし、ケア方法によっては悪化させたり治療期間が長くなったりする可能性もあるので注意しましょう。
■切除術
老人性血管腫のサイズが大きい場合は、メスやパンチでくり抜いて切除します。しかし、通常の老人性血管腫は4ミリ以下のため、切除術による治療はごく稀です。
また、別の疾患が疑われる場合も、病理検査のため切除術が行われることがあります。
一般的な手術と同様、局部麻酔で血管を切除、傷口を縫合するといった流れです。手術をした箇所は、細い線やしわのような傷跡が残ります。ケロイド体質の方は、傷口が盛り上がる可能性も考えられるので注意しましょう。
■凍結方法
凍結方法は、老液体窒素を使用して治療する方法です。治療箇所を液体窒素で凍結させ、皮膚を壊死させます。皮膚を火傷と同じ状態にさせ、かさぶたにします。そして、かさぶたが剥がれ落ち、新たな皮膚が再生されます。凍結方法は、簡単にできる治療方法です。
しかし、液体窒素での治療は強い痛みを伴います。また、血管腫のサイズに応じて、液体窒素の塗布時間を調整しなければいけません。医師の腕に左右されることもあり、場合によっては十分な効果が得られなかったり、色素沈着や傷跡が残ってしまったり、リスクを伴います。
老人性血管腫にかかる治療費
老人性血管腫の治療は、老美容目的になるため 基本的には保険適用外の自由治療美容目的になるため 基本的には保険適用外の自由治療となります。
レーザー治療、切除術、凍結方法それぞれの費用相場は以下の通りです。
レーザー治療 | 切除術 | 凍結方法 | |
治療費用相場 | 5千円~1万円 | 1~3万円 | 8千円~1万円 |
クリニックによっては、保険が適用される場合もあります。しかし、基本的には自由診療なので、自己負担となるケースがほとんどです。
老人性血管腫の治療期間
老人性血管腫の治療は、日帰りでの治療が可能です。
しかし、傷跡が消えるまでにかかる期間は治療法によって異なります。いずれの治療方法でも、治療後のケアが重要になります。
治療を決めた場合は、医師の指示を守り、治療後のケアを怠らないように心がけましょう。
■レーザー治療
レーザーの治療自体は、1回で終わります。
皮膚の腫れや内出血の場合、通常1~4週間程度で自然に消えていきます。しかし、色素沈着を起こした場合は、消えてなくなるまで3~6ヶ月ほどかかる場合もあるので注意しなければいけません。
■切除術
手術で取り除く場合でも日帰りで行えるので、1回の治療で済みます。(抜糸の際に再来院が必要です。)
手術をした箇所は、術痕が残ります。徐々に目立たなくなるものの、完全に消えることはありません。また、体質によっては傷跡が目立ってしまう可能性もあるので、リスクを伴うことを覚えておきましょう。
■凍結方法
凍結方法の場合、血管腫がなくなるまで治療を続けなければいけません。そのため、治療の回数は個人差があります。
治療後は水ぶくれになることもあり、日常生活に支障をきたす可能性もあるので、治療をする箇所によっては注意が必要です。治療後は、半年~2年程度、色素沈着が残るリスクも伴います。場合によっては消えない可能性もあるので、治療を検討している際は慎重に選択しましょう。
まとめ
老人性血管腫は、自然に消えることはありません。放置していても健康上の問題はありませんが、別の病気が潜んでいる可能性もあるので、早めに医師に相談することをおすすめします。
老人性血管腫の治療は、リスクを踏まえ、自分に合った治療方法を選択することが重要です。
当院では、レーザーによる治療が可能です。血管腫全般の治療も行っているので、気になる症状がある方は当院にご相談ください。
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