【表皮母斑】赤ちゃんに茶色いあざが……これって消えるの?
「赤ちゃんの腕に茶色いあざがある・・・」
「このあざはいつ消えるのだろうか?」
このようは不安や疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、茶あざの一つである表皮母斑を取り上げ、そもそも表皮母斑とはいったいどういうものなのか、いつ消えるのかについて詳しく解説していきます。
自分自身あるいはお子さまの身体に茶あざができて不安を感じている方、治療をしようか迷っている方はぜひ最後までご覧ください。
表皮母斑について
原因
表皮母斑は、茶あざの一つであり、出生時または幼少時から見られる表皮の過形成による母斑(あざ)です。表皮母斑の原因は不明で、新生児1,000人に約1人の発生頻度とされています。
症状
白や淡紅色の表面がざらざらとしたあざが症状として挙げられ、手足や首まわりなど非常に広い範囲で発症します。まれに、表皮母斑に中枢神経系、骨格系の異常を合併することがあります。
また、表皮母斑は、あざが固まって存在する「限局型」、あざが線状に並び四肢や体幹に存在する「広範型」、あざが薄紅色で線状に配列し、強い掻痒感を伴う「炎症型」の3つのタイプに分かれています。
いつまで続くのか(消えるのか)
表皮母斑は基本的に自然に消えることはなく、体が大きくなるのに比例してあざも大きくなっていきます。したがって、専門医による診断および治療が必要になります。
似ているあざ
表皮母斑と似ているあざに、扁平母斑という茶あざがあります。
扁平母斑は、皮膚に茶色のあざができる病気のことで、10人に1人の発生頻度であるため、比較的多くみられるあざであると言えます。
また、扁平母斑は表皮母斑と同じく生まれつきある場合が多いですが、表皮母斑と異なって、はっきりとした茶色で真っ平な母斑が特徴的です。
扁平母斑は、放置していても症状が悪化することはないですが、自然に消えることはないので、あざを消したいという場合は治療を行うことになります。
表皮母斑の治療方法
最後に、表皮母斑の治療方法について解説していきます。
表皮母斑の治療法には、手術による治療、レーザーやグラインダーで削り取る(皮膚剥削術)治療があります。状態によってどの治療法が適しているのか、あるいは経過を診るべきなのかという判断が必要です。
手術による治療では、表皮母斑の範囲が小さい場合は切除手術、範囲が大きい場合はエキスパンダーを入れて皮膚を引き延ばす皮膚進展法を行います。
レーザーによる皮膚剥削術では、レーザーで表皮母斑を削り取ります。また、グラインダーで皮膚剥削術を行うことも可能です。
治療の流れ
切除手術は局所麻酔で行われ、切除から縫合までは平均で5~20分程度で完了します。抜糸は術後1週間~2週間程度で行われます。
皮膚進展法は、エキスパンダーを皮膚の下に埋め込み、皮膚を伸展させて欠損部を修復させます。エキスパンダーを入れるため、複数回の手術が必要です。
皮膚剥削術は局所麻酔で行われ、平均で5~20分程度で完了します。新しい皮膚が出来上がるまでの2~3週間は、絆創膏を貼り安静にする必要があります。
まとめ
今回は、茶あざの一つである表皮母斑について、詳しく解説してきました。表皮母斑は、自然に消えることはなく専門医による治療が必要であり、また、表皮母斑の状態によって治療法が異なってくるので、医師に一度相談することが望まれます。
当院では、患者さまの気持ちに寄り添った治療を第一に掲げて診療を行っていますので、ぜひ気軽にご相談ください。
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